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2006年10月19日 (木)

ベトナム人と韓国人2

ベトナムと韓国の関係には、韓国と日本に横たわるのと少し似た関係がある。
ベトナム戦争中、大統領であった朴正煕はアメリカからの経済支援を拡大するため、ベトナムへの派兵を決める。血で金を買ったと言われるゆえんである。ベトナム戦争を機に、韓国の経済成長は加速する。所得が10倍に拡大した漢江の奇跡はベトナム戦争抜きにはあり得なかった(しかし、日本の手もまたきれいとは言えない。軍需/生活物資の米軍への供与により、停滞していた経済が再活性化し、多大な経済的利益を得ている)。
ベトナムに送られた韓国軍は勇猛果敢を持ってならした。ベトナム人にとって、韓国軍の勇猛果敢は残虐と同意義であったが。2003年頃、韓国軍のベトナムにおける残虐行為がニューズウィークに掲載され、その研究をしていた韓国人女性が韓国内で退役軍人団体などから非難の嵐にさらされた。今でも韓国内ではベトナムへの派兵は共産主義の脅威に対抗するための正義の戦いであったことになっているから。
韓国軍のベトナムにおける活動について述べたページは例えば、

http://haniwa82.hp.infoseek.co.jp/k-textbook/vietnamwar.html
http://www.jca.apc.org/beheiren/kameyama.html
http://toron.pepper.jp/jp/epi/bundan/viet.html

そうした背景があるため、韓国人がベトナム戦争に関連してベトナムのことを批判的に扱うと反発が起きやすい。下記のページはそうした視点で韓国人を批判している。

韓国人から見るベトナム戦争
http://www.vinapark.com/blog/mt/archives/001051.html

一方、未来に目を向けた時、対中国という視点でベトナム、韓国を同様な位置づけで扱った論調もある。そうした視点で見たページが以下の雑誌プレジデントの記事。歴史学の泰斗トインビー教授の発言を引用して、未来の東アジアの姿を占っている。

『トインビーは「(中略)幸いなことに東アジアには良い国が三つある。日本、朝鮮半島、ベトナムである。いずれも集中力があり、必ず成功する。この三つの国が手を取り合い、そして中国と語り合うという構図が無理がない」と語ったというのであった』
http://www.president.co.jp/pre/20031201/002.html

泰斗トインビー教授にもの申す訳ではありませんが、多分、これは理想です。東アジアのこの三国は、ありようが全然違っていた。華夷秩序に忠実だった朝鮮、華夷秩序の中にはあったが決して従順でなかったベトナム、華夷秩序の外にあることを選択した日本。これら三国が手を取り合ってというのは、現実にはなかなか難しいのではないでしょうか?韓国は歴史的、伝統的にむしろ中国の影響下に入ることを選択する可能性が考えられ、ベトナムと日本は手を結ぶ可能性がない訳ではないが、それは日本が確固とした意思を持った時にしかありえないし、また、したたかなベトナムは中国に攻められるような危険性は避けながら事を運ぶのがいつものことなので、可能性については?
しかし、聖徳太子は本当に偉かったなあと、こういうことを考えるときに思うようになりました。あの時代に、自分の方から華夷秩序を離れる独立宣言をするとは。日出づる国の天子、書を日没する国の天子に致す。恙無きやと。国の挟持をかけた挨拶です。本当に。

朝鮮国家について一家言あるのがここのブログ。いつも賛同できる訳ではないですが、面白い意見を読むことができます。朝鮮とベトナムの違いについては、まあ納得できるか。
http://plaza.rakuten.co.jp/vietnambenzyo/diary/200610120000/

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